2017-01-01から1年間の記事一覧

曲がり角ごとの驚きXⅢ 傍観者・丼・後悔

傍観者には自己の歴史がない。傍観者は舞台の上に居るには居るがしかし、役者ではない。傍観者は聴衆ですらもない。芝居とそれを演ずる役者の命運は聴衆に左右される。が、傍観者の反応は彼以外の他の誰にも効果を及ぼさない。とはいうものの、傍観者は--…

理想の職場

会社から東京ドームへは約10分、神宮だったら30分。 カープファンの係長、中日ファンの同僚もいて、ちょくちょく野球の話もできるし、高校野球決勝戦に行くために有給をとっても怒られない、野球好きにとってありがたい職場だ。6月は営業年度締めや、もうす…

曲がり角ごとの驚きⅫ コアラの園

春先に三浦半島へ遊びに行ったら「エデンの園」という老人ホームの広告がバンバン貼ってあってちょっと驚いた。 エデンの園…か。エデンの園ってあの、パンツはいてないとこだけど…。 * それはさておき、関東でコアラを見ることのできる動物園は3つある。多…

傲慢とアイス

元気があればなんでもできる。 …そうですね、猪木さん。*節電とか電気使用量の集中を防ぐため、鉄道会社の混雑緩和対策…。おそらくお国と企業の苦肉の策の一環だと思うけど何年か前から朝活だのエクストリーム出社だのがもてはやされている。 朝活=デキる…

2015年のラグビーボール

ある日、何かが僕たちの心を捉える。なんでもいい、些細なことだ。バラの蕾、失くした帽子、子供の頃に気に入っていたセーター、古いジーン・ピットニーのレコード…、もはやどこにも行き場所のないささやかなものたちの羅列だ。二日か三日ばかり、その何かは…

曲がり角ごとの驚きⅪ ぼくらが旅に出る理由

高校時代の友人Tと、もうかれこれ20年位ずっと年に数回旅行に出かけている。 Tはやたらめったら忙しいと評判の職業であるSE故、毎日帰宅も日付が変わる頃らしい。その時間には既に就寝中の私の携帯に時折Tから不穏なメッセージが投げ込まれている。 「普通の…

ゴリラデイズ

ここ最近、コアラ見たさによく動物園に行くので、職場でもちょいちょい動物の話をしてしまう。 多摩動物園の象がルールに厳しいらしい。象社会もいろいろあるんだな、とか。 そんな話をいつもニコニコ聞いてくれていた、同僚のタカハシさんが先日すごい事を…

三途の川の向こう側

三大「友達や親と“いつか一緒に行こうね”と約束する場所」は上高地、尾瀬、屋久島。 どれもまあ、国内だし行こうと思えば行けるけど、なんだかはるか遠くの夢の国みたいで「死ぬまでに1回行ければいいや」なんて後回しにしている。 が、課長はにんまり笑って…

曲がり角ごとの驚きⅩ 使いみちのない風景

すべては冠を頂いた幼年期のなかに坐っている 曲がり角ごとの驚き トリスタン・ツァラ「内面の顔」 犬も歩けば棒に当たるし、曲がり角を曲がるたびに、 どこかへ出かけるたびに、おかしなものばかりが目につくし。 ベトナムの看板。おそらく高圧電流がどうの…

お久しぶりね

交流戦の季節、一番いいのは会社帰りにライオンズの試合を見に行けることだ。平日ふらっと行くには西武ドームは遠すぎる。 「今日野球行くから、絶対残れないから!」と昼休憩も半分にして仕事をバタバタと片付けて、今年初のプロ野球観戦。 お久しぶりの神…

むくわれてあまりある

最近マンガの引用ばかりでちょっと気が引けるが、大好きなんですよ、マンガ。エースをねらえ! 文庫版 コミック 全10巻完結セット (化粧ケース入り) (ホーム社漫画文庫)作者: 山本鈴美香出版社/メーカー: 集英社発売日: 2003/07/01メディア: 文庫購入: 3人 ク…

紫のバラのタコ

先日行った小江戸川越。何故だかうなぎも有名らしい。 カメレオンがどーんと鎮座する鰻屋。 今年はうなぎが値下がりするんですってね。 うなぎの価格がうなぎ登りだった数年前、母が得意げな顔で「うなぎって生態が全然わかってないから養殖が難しいんだって…

曲がり角ごとの驚きⅨ 青木の仕業

埼玉で過ごした高校時代、後輩がほりのぶゆきにハマっていて「先輩も読んで下さいよ」と薦めてくれた。江戸むらさき特急(2) (ビッグコミックス)作者: ほりのぶゆき出版社/メーカー: 小学館発売日: 2014/12/15メディア: Kindle版この商品を含むブログを見…

幸福な蕎麦屋

世界じゅうがだれもかも偉い奴に思えてきて まるで自分ひとりだけがいらないような気がする時 突然おまえから電話がくる 突然おまえから電話がくる あのぅ、そばでも食わないかあ、ってね (中略)風はのれんをばたばたなかせて ラジオは知ったかぶりの大相…

あの夏の花火

ここ最近、ずいぶん精力的に出歩いていた。けれど土曜日はしょんぼり寝込んでいた。 夏に青春18切符使って名古屋に行って、東山動物園と名古屋場所行こう、ついでに登呂遺跡でも行くか、と計画していたら、名古屋場所のチケット惨敗だった。リセール狙いも完…

I NEED YOU

先日、国技館でむしゃむしゃ焼き鳥を食べながら友人に「こないだ、突然コアラが見たくなっちゃってさ、一日中コアラのこと考えてた」とそっと打ち明けた。 友人はきっと「何を言っているのだ、こいつは」と呆気にとられたことだろう。しかし私もまた友人の返…

曲がり角ごとの驚きⅧ 大根というモード

出会いはいつでも偶然の風の中byさだまさし これは江戸東京博物館に展示されていたデザインスタンド。 人々の暮らしがどんどん近代化されていく中で、ただ単に便利さだけを追い求めた物ではなく、デザインを楽しむ余裕が出てきたとかなんとか、そんな流れの…

こんなはずじゃ

こんな~はずじゃあなかったよね~♪ 去年のGW。浮かれ気分で千畳敷。 高原のお散歩気分でロープウェイを降りたらそこは雪国だった。 去年の12月。浮かれ気分で日光。 木道を陽だまりハイクと思ったら笑っちゃうくらいに雪。 今年のGW。3年ぶりに西丹沢の檜洞…

コアラが見たい

何年か前、上司が突然「パンダをここに連れてきてよ!俺はパンダが見たいんだ。パンダがこの椅子からぼてっと落ちたりするところを見て癒やされたいんだ」と言い出したことがある。 疲れてるのかしら、大丈夫かしらこの人、と思いつつ、職場の椅子から落ちる…

めぐる季節

桃尻語訳 枕草子〈上〉 (河出文庫)作者:橋本 治発売日: 1998/04/01メディア: 文庫橋本治の桃尻語訳枕草子に言わせれば「春って曙よ!!」だが、私には「春って野球よ!!」だ。 プロ野球も開幕したが、何より高校野球だ、春季大会だ。 久々の保土ヶ谷球場。…

山があるから

ちょっとガタガタしているが、赤い線でなぞったのは鉄道路線。 かねてより、これだけ電車が走っているのにもかかわらず、北上するのがなぜこんなにも大変なのかと考えていた。 かつてひまにまかせて箱根駅伝の往路を踏破したことがある。もちろん1区ずつ、5…

曲がり角ごとの驚きⅥ 貝ともにいまして

地図に貝塚と出てきたのでふらっと立ち寄った。 割りとカジュアルにその辺にあるもんなんだな、貝塚。 これは神奈川県立生命の星・地球博物館に展示されていた縄文人が食べた貝。アサリ、ハマグリ、マガキ、オキシジミ、今と変わらぬラインナップ。 こちらは…

あばずれ

数年前、なぜだかクリームパンに凝りだして、あちこちのクリームパンを食べてはブログにあれこれ書いていた。 批評ってほどのものでもなく、ただただクリームパンにかこつけてつらつらと。 110ものクリームパンの記事。 110個のクリームパンを食べ続けてわか…

架空と現実

モンシロチョウの幼虫の住み家であり、潰した青虫とおなじ匂いのする甘藍が、この漫画のクライマックスを支配する輝かしいキャベツたりえようか?ぼくは現実の甘藍を拒否し、架空のキャベツに夢想の核をおくことを選んだのである。 (中略) そこでぼくは、…

曲がり角ごとの驚きⅤ 201603築地・はたらくくるま

「11月には豊洲に移転しちゃうから、築地を見ておく?」と水産物輸入業に従事していた友人に誘われ、人生初の築地市場に行ったのは去年の3月。 朝3時30分、ホテルの窓から見下ろす場外。こんな時間でも車がたくさん。 場内では、高速で行き交うターレーに圧…

ロビンソン

新しい季節に大きな買い物をした。電動アシスト付き自転車。 パナソニックの買うつもりが一目惚れでYAMAHA PAS。二桁万円。震える。 でもまあこれで、免許を持たない私でも、電車とバスをやたらと乗り継がなければ行けなかった場所にも行けることだろう。 リ…

貝塚と坊っちゃん

先日、ふらっと出かけた東京都埋蔵文化財センターの資料スペースで、「板橋区立郷土資料館 平成21年度秋季特別展“貝塚に学ぶ -考古学者・酒詰仲男と地球環境”」という本に出会った。 ちょうどすぐ横に貝塚の貝層剥ぎ取りパネルが置いてあったこともあり、ふ…

曲がり角ごとの驚きⅣ 鳥とりどり

ここ数年、唐揚げブームなのかやたらに唐揚げ専門店を見かけるようになったが、ついにうちの近所にも誕生した。 大分が唐揚げの聖地だなんて知らなかった。 いや、そもそも唐揚げに聖地があるなんて思いもしなかった。 ましてや「日本唐揚協会(JKA)」なん…

オツカレサマデシタ

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170322-00000176-sph-base侍ジャパン、おつかれさまでした。 手持ちの偏った写真の中から侍ジャパンの方々を数名。 大学日本代表とNPB若手の試合の始球式で投げた小久保監督。 ハマスタでの交流戦。大雨の中、打席にも…

貝を捨てる

貝を捨てる場所、それは古代ならば貝塚だ。 貝塚の研究者、酒詰仲男はその著書「貝塚に学ぶ」にこう書いている。 なぜか理由は不明であるが、この時期には、竪穴住居を廃棄すると、その跡へ貝殻をすてる癖があった。 癖…。習慣とかじゃなくて癖なのか、まあ…