君拾帖

■くんしゅうちょう■  すきなことだけてきとうに

山があるから

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ちょっとガタガタしているが、赤い線でなぞったのは鉄道路線
かねてより、これだけ電車が走っているのにもかかわらず、北上するのがなぜこんなにも大変なのかと考えていた。
かつてひまにまかせて箱根駅伝の往路を踏破したことがある。もちろん1区ずつ、5日間にわけて。
その経験が私に変な自信を抱かせており、ある日自宅から立川まで15kmの距離を歩こうとした。地図にある通り、電車での北上は乗り換えが多く面倒なので、それならばいっそ、と。

そうして私は気づきました。多摩丘陵の存在に。
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丘陵というからには緩やかな丘だとでも思うでしょうが、ジブリの「耳をすませば」で聖司くんが「お前をのせて坂道登るって決めたんだ!」と若い情熱を迸らせるこの斜度だ。
ひいひいと坂を登りながらしみじみ電車が通っていないワケを理解した。多摩丘陵を避けていたのか。

しかしそんな無茶をせず、電車やバスを使えば多摩丘陵の存在なんてまたすぐに忘れてしまう。
その存在を再び思い出したのは電動アシスト自転車を購入してからだ。もちろん電気がアシストしてくれるので、聖司くんのように情熱と愛情を迸らせなくても坂を登れる。けれどやっぱり「ひいい」と思う。何より下りが怖い。命の危険を感じることもある。
多摩丘陵って山だな。そして川沿いは平らなんだな。浸食万歳。

そんな風に地形を実感しながら自転車で出かけるとあちこちに遺跡が存在することに驚く。わが町はこんなにも古墳や横穴墓に囲まれていたのか。

荏子田横穴

赤田2号墳

市ヶ尾横穴群

稲荷前古墳
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大塚・歳勝土遺跡

本町田遺跡。
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これは、神奈川県立生命の星・地球博物館作成の縄文海進時の神奈川県。
古鶴見湾から上の方が冒頭の地図の地域。
そうだよな、これだけ丘陵地帯ってことは、縄文海進の時にも陸で、尚且つ水辺だったんだな。そりゃあ人が住むわけだ。遺跡があるわけだ。
ニュータウンやら東名高速やら作ろうとしたらざくざくそんな遺跡が出てきたんだろう。復元住居の後ろには大体団地がそびえ立っている。
 
なるほどなるほど。
山があるから電車はそこを避けて通り、山があるから遺跡があるのか。
当たり前のことだと笑われるかもしれないが、今更ものすごく腑に落ちた。
自転車に乗ると、地形と歴史を体に叩き込まれるし、己の無知も思い知るな。

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