きのことみれば

わりときのこが気にかかる性分。
きのこにまつわるエトセトラ - 90億の神の御名
きのこ狩り - 90億の神の御名
きのこの食べ方 - 90億の神の御名

これは昨年、天城縦走してきた時に見かけた、たわわに実るきのこ

これは9月の日光霧降高原。こう毎日毎日雨続きでは、各地のきのこが相当ヌメヌメテカテカ輝いているんでしょうね。
不謹慎と知りつつこっそり作成している私のきのこ中毒データベースもそろそろ更新が忙しい季節。クリックしたら大きくなるよ!
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尾瀬沼で、初めて実物を見たベニテングタケ


↑こっちはブナピーらしきもの。こういうのに人は引っかかるんだろうな。私は絶対騙されないからな!と思いながらしげしげと見つめる。
なぜ人は、きのことみれば採りたくなるの?あまつさえなぜそれを「あ、きのこじゃん!食ってやろ!」って思えるの。
それが高齢者ならまだわかる。採って食べるのが当たり前だった時代の人たちだから。
しかし、今年の夏のこのニュースには度肝を抜かれた。そこそこ都会な名古屋の30代の男性陣がBBQ中、その辺に生えてたきのこを焼いて食べて下痢嘔吐。…どうして?どうして人はきのこに挑みたくなるの?

山友達のおじいさんもその手のタイプで、2年前の9月、突然電話をかけてきた。
「あ、まめさん?僕ね、昨日まで入院してたんだけれどもね。夜中に突然目の前でルーレットが回りだして、僕にとってあなたは非常に縁のある大切な人だというお告げが出てね。そのまま倒れて運ばれた。その日山に行って、きのこをとってきて夕食にした。一応きのこも病院に持っていったがきのこが原因ではないと思う。おそらく熱中症だろう。ともかくそういうことでルーレットがぐるぐる廻るもんだからあなたに電話をかけた」
有無を言わさずこれらのことを一気にまくし立てるおじいさん。しかも話は何度もループする。…正直もういよいよヤバいと思った。そしてきのこの話が出たときには「きのこか!!!」と深く納得した。

おじいさんはきのこが原因じゃないって言うけど、絶対きのこだと思う。きのこによる幻覚症状でしょ、ルーレットって…だって。
登山後、わざわざ来た道を戻ってまで、きのこを採取して帰ったのだそうだ。なぜそこまでするの、おじいさん…。

さて、毎年秋は会社の人間ドックの季節。5年前、初めて人間ドックを受けた時レディース部門のおじいさん先生が「ポリープがあるから取るね」と言った。
ポリープ???よくわからないけれど、この状況でイヤとかダメとかどうして言えよう。お前の好きにするが良い、とまかせていたらなんとあれ取るだけで6000円とか。
まあ仕方ないのかと渋々納得したその翌年。おじいさんはまた言う。「ポリープまたできてるから取るね」
…また6000円かよ…。しかし診察台の上にNOという選択肢は残されていないのだ。更にその翌年もまた。

どこに行ってもきのこに出会うタイプ。

私が乗り気でないのを察してか、おじいさん先生はついにもちゃもちゃと説明をしてくれた。
「あのね、ポリープってね、きのこと同じなのよ。別に害はないんだけど念のため。またできちゃうと思うけどね」

あのさあ…。
きのこと同じで、なおかつ害がないのならどうして放置しておけないのか…。
まったくどいつもこいつもきのことみればすぐ狩りたがる!なんなの、あのきのこハンターどもは!今年はきのこ狩りさせないよ!と身構えて診察室に入ったら、そんな時に限ってポリープできてなかったみたい。今年は不作か。
6000円の出費は免れたものの、ちょっと拍子抜けなきのこシーズン。おとなしく中毒ニュース集めに励もうと思います。