あの夏の花火

ここ最近、ずいぶん精力的に出歩いていた。けれど土曜日はしょんぼり寝込んでいた。
夏に青春18切符使って名古屋に行って、東山動物園と名古屋場所行こう、ついでに登呂遺跡でも行くか、と計画していたら、名古屋場所のチケット惨敗だった。リセール狙いも完全敗北。
稀勢の里のせいだ…。

外はこんなに晴れているのにぐったりふて寝していたら、相撲友達からLINE。
「今日うちの近くで花火大会があるらしいんだけど、相撲見がてら花火見に来て」とのこと。
即座に起きて「行く!!」と、出かける準備。
友達は今、自宅がリフォーム中で、東京湾岸の高層マンションを仮住まいにしている。

そんな訳で、着くなりすぐに外の景色を見せてもらって「うわあ、東京だねえ、こんな所に住んでいる人、本当にいるんだねえ、ドラマみたい」とウキウキはしゃぐ。

ドラマみたいな外観だけど、ダンボールに囲まれた仮住まいなので、テーブルもダンボール。
ヨーカドーで買って来たお惣菜だとか、友達がお母さんと一緒に作ってきてくれたお惣菜だとか。
昼間っからビール飲みながら相撲みて、これまでの白鵬横綱としての貢献度を語り合って涙ぐんだり。優勝を讃えたり。

これは4日目、隠岐の海との取り組み。
相撲が終わってからそのままBSで巨人カープ戦見せてもらっていたら、花火が始まる。
http://top.tsite.jp/lifestyle/lifetrend/i/34771548/なんでもこんなイベントらしい。友人は「花火見えるかわかんないけど」と言っていたけど十分見えた。


白鵬の優勝祝みたいだねえ」とか「ビルの前に花火が上がってるとラスベガスみたいねえ」とか言いながら花火を見る。

合間合間に部屋に戻ってさっきの相撲のビデオを見たり。
これは友達が撮った、あじさいみたいな花火。

風向きによってはやたら荘厳なパイプオルガンみたいな音楽まで流れてくるものだから、少ししんみりしつつ、友達に「今日、誘ってくれてありがとね。名古屋場所とれなくてヘコんで寝込んでた」と言ったら、友達が「こっちこそありがとう。一人でこんな花火見てたら絶対落ち込んでた」と言い出す。

確かに。花火って爆撃みたいな音と色彩の割にどうにも人を切なくさせるものだから、一人で見たら絶対致命的ダメージを負う。失恋したわけでもないのに失恋気分みたいな。
それで「そうだね、あの夏の花火って感じよね」と言ったら、さすが同年代なので即座に二人して歌ってくれる。

うん、でも私の今の気持ちとしては「呼んでくれてよかった、今日はホント、サンキュ」って感じ。サンキュ。