君拾帖

すきなことだけてきとうに

曲がり角ごとの驚きⅥ 貝ともにいまして


地図に貝塚と出てきたのでふらっと立ち寄った。
割りとカジュアルにその辺にあるもんなんだな、貝塚

これは神奈川県立生命の星・地球博物館に展示されていた縄文人が食べた貝。アサリ、ハマグリ、マガキ、オキシジミ、今と変わらぬラインナップ。

こちらは横浜市歴史博物館に展示されていた弥生時代の食事。
貝の煮物だかスープだか。
これだけ昔から、人は貝を食べ、貝とともに生きてきたのだ。

深川江戸資料館の復元長屋にあるむきみ屋。貝をむき続ける仕事…。

同じく深川江戸資料館復元長屋の共同ゴミ捨て場。割れた茶碗、ホタテ貝。
構成要素は貝塚と変わらないのだな、となんだかしみじみする。


貝とともに生きてきたので、貝殻もあれこれ利用される。
国芳の「朧月夜猫の草紙」では鮑の貝殻が猫の食器として描かれている。
現代語訳の本を購入したのだが、当たり前のように「江戸時代、猫の食器と言えば鮑の殻」と書かれていて、そそそそうなのか・・・と恐れ入る。

海外の人も貝殻を活用。サグラダ・ファミリアの手洗いボウルは巨大貝殻。

貝モチーフだらけの門扉。
スペインにはサンティアゴ巡礼の道があり、巡礼のシンボルが帆立貝なので、そのせいかもしれない。
ちなみになぜ、帆立貝がシンボルなのかについては諸説あり

・聖ヤコブが持つ杖にホタテ貝が付いていた
・聖ヤコブの生家は漁師でホタテ貝を紋章としていた
・巡礼者がホタテ貝を食器代わりに使っていた
・巡礼者がサンティアゴへ行った証明にガリシアの海岸でホタテ貝を拾ってきた

などと言われているだそうだ。
そうか、スペインの巡礼者も貝を食器にしていたのか。
尚、「貝の家」というのもスペインの巡礼の道にあるらしい。
居酒屋みたいな名前だな…。


三崎港近くの民家の植木鉢に刺された帆立貝。そう言えば植木鉢にはよく貝殻がまかれている気がする。カルシウム補給だろうか。

城ヶ島小桜姫神社の絵馬は帆立貝。なるほど…こんな活用法もあるのか。

それでこちらは我が家のエアプランツを仕込んだサザエの貝殻。
伊豆でご飯を食べたお店の入り口に「ご自由にお持ちください」と山積みにされていた。浮かれはしゃぐ私をお店の人が生温い目で見つめていたっけ。
でもほら、これで私も貝とともに生きていける。人々が昔からそうしてきたように。

ちなみにタイトルに拝借したのは「神ともにいまして」という賛美歌だが、なんとドラマ「私は貝になりたい」の挿入歌に使われたらしい。
どこまでも貝がつきまとうな。貝はいつでもあなたのそばに。

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