美しさ

卵の思い出

鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う。卵は世界だ。生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない。 ヘルマン・ヘッセ「デミアン」 とか言うとカッコいいけれど、卵にまつわるエピソードを思い出そうとすると、どうしても生活臭い、ちょっとし…

猫とばあちゃん

先週母からLINEが来て、「ばあちゃんが危ない、みんななるべく早く病院に行ってやってほしい、年は越せないと思う」と言うので、日曜日に病院に行ってきた。みんなが拍子抜けするほど祖母は元気でよくしゃべったけど、案の定、私のことも弟のことも覚えてお…

彗星

小学生の頃、ハレー彗星がやって来るというので世間は大騒ぎだった。 ドラえもんでハレー彗星の回があったのもあの頃だったんじゃないかと思う。 小学何年生とかコロコロコミックとか、そんなので読んだような気がする。 75年か76年周期でやって来るというあ…

イノセント・ワールド

ついに、ついに終わってしまったラグビーワールドカップ。 11/1、3位決定戦の日は有給をとった。臨港パークのファンゾーンへ向かう途中、ランドマークプラザで「決勝まであと1日」のサインボードを見て、しみじみしてしまい写真を撮った。ラグビーボールをポ…

日はまた昇る

七月六日、日曜日の正午、フィエスタが爆発した。そう表現する以外、形容のしようがない。 (中略) フィエスタはいよいよ本番だった。それは七日間、昼も夜もぶっ通しで続くのだ。路上のダンスもつづき、酒もつづき、喧騒もやむことがない。その間に起こる…

いつもどおり

台風がくる、史上最強だ、15号よりヤバい、先週はずっとそんな嵐の中にいた。 木曜日にスーパーに行ったらパンの棚はすでに空っぽだった。 セブンイレブンでまだ食パンが買えたから良かったけれど、みんな着々と備え始めている。これはヤバいな、と心の中の…

親戚のおじさん

氷河期世代なので、仲間内で結婚している者も少ないし、結婚披露宴を行った者も少ない。 友達もそれほど多くないので、結婚披露宴に出た回数も少ないが、それ故に人の結婚披露宴の印象が強く残っている。 一番驚いたのは、「新郎新婦の上機嫌な親戚」だ。い…

夢のような日々

ついにラグビーワールドカップが始まった。 それこそ清水の舞台から飛び降りるような気持ちでチケットを買った去年が遠い昔のことのよう。 一度飛び降りたら慣れるものなのか、決勝のチケットも買った。 でも日にちが経ちすぎて日程もちょっと忘れていて、大…

時の流れに身をまかせ

隣の席のハルちゃんのお母さんは熱烈なキムタクファンなのだそうだが、最近はキムタクが劣化した、劣化した、と大騒ぎらしい。 いやあ、あの人だってもうあんな大きな娘さんのいるいい年だし、いつまでもセナじゃないでしょう…。芸能人もすぐに劣化した劣化…

バカみたいな事ばかり

「山に登る」と言えば、「登山て何が楽しいんですかね、わざわざ苦しい思いしてバカみたい」と言われることがよくあるし、ミュージカル関連の仕事をしていた時には「ミュージカルってダメだね。タモリさんも言ってたけど、突然歌い出す意味がわからない。バ…

LOVEっていうのは

母の妹、つまり叔母が、かつて米兵と結婚して横須賀の海軍基地に住んでいた。 旦那さんの名前、本名は忘れたけれどスマイリーと呼ばれていて、その名の通り笑顔の深い黒人の人。 母方の祖母は終戦後、進駐軍の売店PXで働いていたらしく英語が話せる。それで…

時間の厚み

以前、ユーロスペースで「ロイヤル・コンセルトヘボウ オーケストラがやって来る」という映画を見た。オランダの王立オーケストラの創立125周年記念ワールドツアーを追ったドキュメンタリーで、演奏する側、聴く側の人生に音楽が重なってくる。中でも冷戦下…